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ゼロの昇天 【4.30東京ドーム】
 
 球場観戦の中でも三連戦の3つ目は少し特別な気がする。
144試合を闘うわけなので、3/144にどこまで拘る必要があるのわからないが、
その三試合の区切りが繰り返されてペナントレースは進行していくのだから、
やはり節目の三試合の勝敗はどうしても気になってしまう。
3つ目の試合は前の2つを取っていれば、3タテへの期待感がある代わりに、
負けたとしても「なかなか3タテは難しい。ま、勝ち越したので良しとするか」などと、
試合に負けた悔しさの中でもどこかで割り切ることは出来る。
更に1勝1敗で迎えた3つ目となるとちょっとした決戦ムードとなって、
球場へと向かう観客たちの足取りにもどこか意義込みが伝わってくるようだ。
そして前2戦を落としての3つ目にはかなりの悲壮感が漂う。
もし負けてしまえば、3ゲーム差が開くが、勝てば1差で済むというのも大きいが、
何よりも3タテを食らってしまったという屈辱感がある。これはどうしても避けたい。
さて本日の東京ドームは宿敵・巨人に2連敗した後の3つ目の試合。
シーズン序盤とはいえ、絶対に落とせない試合となった。

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 去年は思うところがあって東京ドームでの観戦は自粛していた。
必然的に去年の新人王・澤村…フルネームわかんねぇな…その澤村某を私は初めて見る。
確かにストレートも変化球も同じフォームから繰り出され、
どちらの球種も一級品なので、様々な局面で攻めの投球が出来る投手ではある。
フォームが安定しているので制球が乱れることは少ないだろうし、威圧感もある。
そもそもこんな逸材がドラフトで巨人以外の指名なしというのがおかしかった。
中央大監督の巨人OB・高橋善正に巨人以外は絶対に行かないと猛アピールさせ、
提携先のヤンキースのスカウトを招聘してメジャー視野をちらつかせて競合を牽制。
それをまことしやかに読売新聞が書き立てたものだから他球団は競争を回避する。
相変わらず、欲しい人材を獲るのに巨人はあからさまな手段を用いてくる。
先日の杉内とは違って、この澤村だけには絶対に勝たせてはならないとは思うのだが、
残念ながら今季のタイガース打線は湿りきっている。
これだけ振りが鈍くてチャンスに弱ければ、誰が投げても相手投手は一流に見えてくる。
案の定、六回まで僅か一安打で手も足も出ないが、七回に唯一のチャンスが訪れる。
ところが新井のセンターオーバーで、一塁から鳥谷が駆け込んでタッチアウト。
千載一遇の得点機会に久慈コーチャーの腕が思わず回ってしまった場面だ。
ノーアウトにもかかわらず何故、鳥谷を突っ込ませたのだといいたいところだが、
実はいわれるほど巨人の連携が良かったとは思っていない。
長野のスローは早かったが、藤村への返球はワンバウンドになっていたし、
少なくとも甲子園ならば楽勝でセーフだっただろう。
結局、久慈も鳥谷も東京ドームの狭い右中間とよく跳ね返るフェンスは計算外だったか。
それでも無死二塁三塁で金本だったらどうなっていただろうと想像してしまう。
我々はどうしても結果論しか見えず、その結果論から派生される想像(妄想?)で遊ぶ。
しかしこの遊びに興じはじめるとロクな試合ではないという証左でもあるのだ。

 結果としては0-0のドローで試合終了。
何と長いTG戦の歴史の中でもゼロゼロは69年ぶりなのだそうだ。
これはまた、我ながら珍しい試合にぶち当たってしまったわけだが、
観ている間はとてもそんな悠長なことを思う状態ではなかった。
何せ絶好のチャンスを逸した直後の七回裏、一死満塁の大ピンチを迎える。
もうメッセンジャーに念を送りまくり、小笠原には邪念を飛ばしまくった。
「低く攻めて、最後は高めで凡フライを取れ」などと、冷静には観ていられない。
ひたすら念を送る。血圧はおそらく160を超えていたのではないか。
更に絶体絶命のピンチだったのが九回裏。今度は無死満塁でマウンドに榎田一樹。
なにせ三塁走者を返した時点で試合が終わる。下手をすれば10秒で終わる。
気持ち良く打たれて終了よりも、サヨナラ押出しや暴投の絵が浮かんでしまう。
極端な前進守備には何やら悲壮感も漂い、それに被せてくる巨人ファンの大合唱。
その強烈なストレスに念を飛ばす体力も尽き、もはや祈るのみだった。
とにかくサヨナラの瞬間に歓喜の橙タオルが回される光景だけは避けたい。
正直にいえばメガホンをバックにしまい、腰を浮かせて撤収の準備は万全だったのだ。

 しかし「優勝を味わってみたい」と移籍したベイスターズ不動の四番だった村田修一。
よもや送りバントを命じられるなどとは思っていなかっただろうし、
8番という打順に甘んじていたガッツ小笠原には満塁で代打を送られてしまう。
何故YGのユニフォームというのは輝いていた男たちの輝きを消してしまうのだろう。
私にいわせればこういう戦術は外道でしかない。外道には無得点こそが相応しい。
それにしても自ら招いたピンチだったとはいえ、榎田も本当によく凌いだ。
ゲームセットの瞬間に4万4千人分の徒労感がドッと押し寄せてくる。
毎度、こんなハラハラ・ドキドキの血圧が昇天しそうな試合では身が持たないが、
こういう緊張感こそが野球の醍醐味だとも思ってしまう。本当に困ったものだ。



◎4月30日(月)|巨人6回戦(東京ドーム)14:00開始/44799人/3時間32分
先発:メッセンジャー×澤村|スコア:0-0
※Tigers DATA Lab.


author:ZAto, category:阪神タイガース・野球, 00:29
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