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ミステリー資料館 「島田荘司」フェア


 先日、池袋の光文社ビルに設置されている「ミステリー文学資料館」において開催する、「疾走する本格の騎士−島田荘司、その挑戦と冒険−」というフェアに行って来た。

光文社ミステリー資料館

二年ほど前、仕事で外回りの最中にこの資料館を見つけたとき、
「内田康夫フェア」をやっていたので、ちょいと覗いたことがあった。入場料金は300円。

資料室 およそ25坪くらいの敷地には古今ミステリーの蔵書棚があり、椅子やテーブルも用意されているので、そこで閲覧や読書も出来るようになっている。
期間限定で作家の特集もやっており(むしろそれが目玉なのだと思われるが)、そこでテーマとなる作家のパネル写真や生原稿などが展示され、私が内田康夫で覗いたときには関連グッズなども即売されていた。

 現在、私は「ミステリー文学資料館」から歩いて5分の距離にある職場に転職した。
だからほぼ毎日のようにその施設の前を通っているので、機会があれば再訪しようと思っていたのだが、これが案の定、いつでも行けると思うとなかなか足が進まない。
ある意味で待望の「島田荘司フェア」が開催されたのだが、結局5ヶ月間も看板もやり過ごし、いよいよ終了間近となったときに漸く足を踏み入れたという次第だった。

 さて、当ブログ「上111下64」はこれ自体が独立したもののようでいて、一応体裁としては「勃ち待ち」なる私のHP内のひとコマということになっている。
そこに【読書道】なる“なんちゃって書評”のページがあるのだが、そこで島田荘司の読書を着々と進行させている。

島田荘司
島田荘司・1948年生・広島県出身。

松本清張などの社会派推理小説が優勢だった当時のミステリー界に「新本格」推理ジャンルを切り拓き、綾辻行人、歌野晶午、法月綸太郎らを世に出すなど、80年代後半から現在のミステリー隆盛に繋がる流れを創った。このことから「新本格」ミステリーの祖とされる。(wikipediaより抜粋)



 奇特にもこのブログに辿り着いてしまった人で、島田荘司の小説を未読である方がおられるのなら、これを縁としてぜひ彼の処女長編『占星術殺人事件』を読んでもらいたい。
おそらくBOOK OFFに行けば105円で売られているはずだ(笑)。
とっつきにくい小説かも知れないが最初の50ページも読めば、あとは最後まで一気にいける面白さは保証してもいい。とにかく全編が煌くような謎に満ちた小説なのだが、最後に名探偵・御手洗潔によって解明されるトリックには「あっ」と驚くに違いない。
その『占星術殺事件』を読み終えても体力が残っていたならば(笑)、次に『斜め屋敷の犯罪』をお薦めしたい。このトリックは凄い!びっくりする。「絶対にあり得ん!」と思った。
今年の2月に他界したマジシャンでもある直木賞作家・泡坂妻夫氏をして、「そのトリックたるや、久々に久々に本を読んで不覚の叫びをあげてしまったほどの、突飛さである」といわしめたほどだった。

 このたびの「島田荘司フェア」ではこの『斜め屋敷の犯罪』の舞台である「流氷館」の詳細模型が展示されていた。この写真では何が何だかわからないだろうが、原作を読んだ人間ならば模型を見ているだけで楽しくなる。
というか思わずニンマリしてしまった。

斜め屋敷 模型

 もちろんこのブログで私なりの「島田荘司研究」をおっ始めようという気はない。
なによりも完読した著作が少なすぎて話にならない。
だから島田荘司氏の幼少時代から現在までのパネルがずらりと展示され、雑誌の表紙絵やミュージシャンとして発売されたアルバムのジャケットなどをファン目線でそれを楽しむほどではなかったものの、少ない読書歴にもかかわらず『寝台特急「はやぶさ」1/60秒の壁』の生原稿が展示してあったのは嬉しかった。

『寝台特急「はやぶさ」1/6秒の壁」生原稿

 島田荘司は現在ロサスアンゼルスに執筆拠点を置き、日本のみならずアジア全体へ「本格もの」の発展に尽力しているという。なるほど一見、小説家というよりも冒険家かミュージシャンともいえる風貌で、異端であるがゆえにいかにも若い推理作家に慕われ、それを受け止める兄貴肌の人なのだろう。
まだ還暦を過ぎたばかりのバリバリの現役であるがゆえに、回顧風の展示会といってもピンとこないところもあったが、十分に読書意欲を喚起させてもらった。






author:ZAto, category:趣味, 12:00
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